「最近、夜中に何度も目が覚める」
「朝起きても疲れが取れていない」
「以前はすぐ眠れたのに……」
40代後半になって、こんな変化を感じていませんか?
じつは、更年期のホルモン変化が、睡眠に影響していることがあります。
「年齢のせいかな」「体質が変わったのかな」と思いがちですが、原因がわかると対策も立てやすくなります。
この記事では、更年期と睡眠の関係をわかりやすく整理しながら、日常生活のなかでできることをご紹介します。
なぜ更年期になると眠れなくなるの?
更年期の睡眠トラブルには、主に3つの原因が関係しています。
① 女性ホルモン(エストロゲン)の減少
エストロゲンには、体内時計を整えたり、睡眠の質を保つ働きがあります。
40代後半から閉経にかけてこのホルモンが急に減ると、眠りが浅くなったり、夜中に目が覚めやすくなったりします。
② 自律神経の乱れ
エストロゲンが減ると、自律神経のバランスも崩れやすくなります。
その影響で体温調節がうまくいかなくなり、寝汗やほてり(ホットフラッシュ)で目が覚めることも。
「暑くて起きたのに、すぐ寒くなる」という経験がある方はこのパターンかもしれません。
③ メラトニンの減少
「眠りのホルモン」と呼ばれるメラトニンは、年齢とともに分泌量が自然に減っていきます。
更年期はホルモンの変化が重なる時期なので、眠りに関わる仕組みが複数同時に揺らぎやすいのです。
こんな症状、思い当たりませんか?
更年期の睡眠トラブルには、いくつかのパターンがあります。
夜中に目が覚める(中途覚醒)
寝つきはよくても、夜中の2〜4時ごろに目が覚めてしまう。そのまま眠れずに朝を迎えることも。
なかなか眠れない(入眠困難)
布団に入っても頭が冴えてしまい、なかなか寝つけない。
眠った気がしない(熟眠障害)
時間のうえでは眠れているのに、朝起きても疲れが取れていない感覚がある。
これらは更年期だけに起こるわけではありませんが、40代後半以降に急に出てきた場合は、ホルモンの変化が関係している可能性があります。
食事で睡眠の質を整えるヒント
薬や特別なサプリに頼らなくても、毎日の食事から睡眠を整える方法があります。
トリプトファンを朝に摂る
トリプトファンというアミノ酸は、体内でセロトニン(気持ちを安定させるホルモン)を経て、夜にメラトニンへと変わります。
つまり、朝に摂ったものが夜の眠りにつながるのです。
豆腐・納豆などの大豆製品、牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、バナナなどに多く含まれています。
朝食に意識して取り入れてみてください。
マグネシウムも意識して
マグネシウムは神経の興奮を抑え、筋肉をリラックスさせる働きがあるミネラルです。
不足すると寝つきが悪くなることもあります。
わかめ・ひじきなどの海藻類、アーモンドなどのナッツ、納豆などに多く含まれています。
普段の食事のなかで少し意識してみるだけで十分です。
生活習慣でできること
食事と合わせて、就寝前の習慣を少し見直すだけでも変化が出ることがあります。
入浴は就寝90分前までに
お風呂に入ると一度体温が上がり、その後下がっていきます。
この体温の低下が眠りのサインになるので、寝る90分前の入浴がおすすめです。
寝る前のスマホを減らす
スマホの画面から出るブルーライトは、メラトニンの分泌を抑えてしまいます。
寝る1時間前からは画面を見る時間を少し減らすだけでも効果があります。
寝室の温度を調整する
更年期は体温調節が乱れやすいので、薄手のブランケットなど調節しやすい寝具を用意しておくと安心です。
夏は26〜28℃、冬は16〜20℃が目安とされています。
まとめ
更年期の眠りの変化は、「気のせい」でも「意志の問題」でもありません。
ホルモンの揺らぎが関係していることが多く、体がそれに対応しようとしているサインでもあります。
まず今日からできることは、この2つです。
- 朝食に大豆製品や乳製品を取り入れる
- 就寝前のスマホを少し控える
小さなことですが、続けることで眠りの質が変わってくることがあります。
まずはひとつだけでも良いので、試してみてくださいね。
本記事は管理栄養士が情報提供を目的として作成しています。気になる症状が続く場合は、医療機関へのご相談もご検討ください。


コメント