「最近、疲れが取れにくくなった」
「髪のコシがなくなった気がする」
「階段でちょっと息が切れるようになった」
……もしかしてこれ、年のせいだと思っていませんか?
わたし自身、管理栄養士として栄養相談に携わってきた中で、40代以降の方々によく言われることがあります。
「ちゃんと食べているんですけどね」
そう、食べていないわけじゃないんです。
でも、そこに落とし穴があります。
「食べているのに足りない」が起きる3つの理由
① 朝ごはんのタンパク質が少ない
夜にお肉や魚をしっかり食べていても、朝ごはんがトーストだけ、コーヒーだけ……という方、多いんです。
筋肉は1日中少しずつ作られています。
夜の間、食事をとっていないブランクが続いた後の「朝」こそ、タンパク質をしっかりとりたいタイミング。
朝に不足すると、体は筋肉を分解してエネルギーを作ろうとしてしまいます。
② 脂身の多い肉に偏っている
「お肉は食べてますよ」という方も、よく聞いてみると、ロース肉や焼き肉、唐揚げが多かったり。
脂身の多い部位だと、同じ量でもタンパク質よりも脂質の割合が高くなります。
タンパク質を増やしたいなら、むね肉・もも肉(皮なし)・赤身の牛肉・豚ヒレ・魚・豆腐・卵など、タンパク質を効率よくとれる食材を意識することが大切です。
③ 加齢にともなう消化の変化
40代以降になると、胃酸の分泌量が少しずつ変化することがわかっています。
タンパク質の消化は胃酸と切っても切れない関係なので、20代のときと同じように食べていても、吸収率が変わってくることがあります。
「食べているのに足りない」という状態が起きやすくなるのは、こういった理由からです。
不足が続くと、どうなるの?
タンパク質が慢性的に不足すると、体にじわじわと影響が出てきます。
筋肉が減る → 基礎代謝が落ちる → 太りやすくなる
という流れは、特に40代以降に実感しやすいところです。
さらに長期的には、筋肉量の低下が「フレイル(虚弱)」や「サルコペニア(筋肉減少症)」につながると言われています。
「年をとっても元気でいたい」と思うなら、今の食事がその土台になっています。
また、セロトニン(気持ちをととのえる神経伝達物質)の材料となるトリプトファンは、タンパク質に含まれる必須アミノ酸のひとつ。
タンパク質をしっかりとることが、気持ちの安定にもつながっています。
今日からできる「3つのちょい足し」
献立をガラッと変えなくて大丈夫。まずはこの3つだけ、意識してみてください。
① 朝食に1品プラス
卵、納豆、ヨーグルト、豆腐……なんでもOKです。1品足すだけで、朝のタンパク質がぐっと変わります。
② 間食を「補食」に切り替える
お菓子の代わりに、チーズ・小魚・ナッツ・ゆで卵などを選ぶだけで、間食が栄養になります。
③ 「手のひら1枚分」を目安に
毎食、タンパク質の食材が自分の「手のひら1枚分」あるか確認してみてください。シンプルですが、意外と気づけていないことが多いです。
おわりに
「今日の食事が、10年後の自分の体をつくる」
栄養の世界では本当によく言われることですが、なかなかピンとこないですよね。
でも、40代に入ったあたりから、食事と体の関係が目に見えやすくなってくるのも事実です。
ガラッと変えたり、完璧を目指すのではなく、まずは朝ごはんに卵1個、プラスするところから始めてみてください。


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