前回、サルコペニア・ロコモ・フレイルの関係性についてお伝えしました。筋肉が減り(サルコペニア)、動く力が落ち(ロコモ)、それが進むと心身全体が衰弱していく——それが「フレイル」でしたね。
フレイルと聞くと、少し不安になる方もいるかもしれません。ですが、フレイルは「健康」と「要介護」の中間にある状態。つまり、気づいて対策すれば、健康な状態に戻れる可能性がある段階でもあります。今回は、その対策のはじめの一歩として、食事のポイントをお伝えします。
フレイル予防の食事、3つのポイント
たんぱく質を毎食意識する
フレイル予防の食事において、やはり欠かせないのがたんぱく質です。以前の記事でもお伝えした通り、筋肉の材料となるたんぱく質は、体重1kgあたり1日1.0〜1.2g程度を目安に、3食に分けてとることが大切です。
野菜・果物でビタミン・ミネラルを補う
フレイル予防は筋肉だけの話ではありません。野菜や果物に含まれるビタミン・ミネラルは、代謝や免疫の維持にも関わっています。品数を増やすのが難しい日は、具だくさんの味噌汁やスープに野菜をまとめて入れるだけでも、摂取量を底上げできます。
「オーラルフレイル」にも注意
見落とされがちですが、噛む力や飲み込む力の衰え、いわゆる「オーラルフレイル」も、全身のフレイルにつながる大切なサインです。「硬いものが食べにくくなった」 「むせやすくなった」といった変化は、40代・50代からすでに始まっていることがあります。気になる変化があれば、我慢せず歯科や医療機関に相談してみましょう。
一人分・少量でも栄養を摂る工夫
家族の食事とは別に、自分一人分だけ用意するのが億劫で、つい品数が減ってしまう——そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。
- 缶詰(さば缶・ツナ缶など)は、手軽にたんぱく質を補える便利な味方です
- 野菜やきのこは、まとめて刻んで冷凍しておくと、忙しい日でも汁物にさっと足せます
- 少量ずつ作り置きし、小分け冷凍しておくと、品数を増やしやすくなります
「きちんと作らなければ」と気負いすぎず、こうした工夫を取り入れながら、無理なく続けることを大切にしてください。
まとめ — 次は生活習慣編
今回は、フレイル予防のための食事のポイントをお伝えしました。
- たんぱく質は毎食意識してとる
- 野菜・果物でビタミン・ミネラルを補う
- 噛む力・飲み込む力の衰え(オーラルフレイル)にも目を向ける
食事は、フレイル予防の土台となる大切な要素です。次回は、運動や社会とのつながりなど、食事以外の生活習慣の面からフレイル予防についてお伝えします。


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